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更新日:2024年7月29日
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「しずおか新規就農チャレンジ体験での出会いが就農の決め手になりました」
米田典央さん
移住したのは2014年の7月です。
僕も妻も関西出身ですが、大学院が三島市にあったため、5年ほど三島市に住んでいたことがあります。
大学院卒業後、名古屋や奈良で研究員や赤十字の職員として働いていましたが、企業で働くことが自分に合わないと感じ、就農を決意したことをきっかけに伊豆の国市へ移住しました。
元々は研究者を目指していたのですが、2009年に結婚したことを機に、多忙で転勤の多い研究職ではなく、家族との時間が持てる職に就きたいと考えるようになりました。
そのころは、農業に限らず手に職をつけてできる仕事を幅広く検討していましたが、「しずおか新規就農チャレンジ体験」に参加したことが、農業という選択肢を意識するきっかけになりました。
「しずおか新規就農チャレンジ体験(現:短期農業インターン受入事業)」は、3日~7日程度の短期間で実際の農業現場を体験できる事業です。その受入先の一つが、伊豆の国市のミニトマト農家でした。大学院のある三島市から気軽に行ける距離でしたし、めったにない機会だと思い、参加しました。
「しずおか新規就農チャレンジ体験」では、過去伊豆の国市で就農した方がたくさんいること、その多くが経営も成り立っていることなどを聞きました。また、1週間という短い期間でしたが、栽培技術だけでなく、経営面に関しても理論立てて説明してもらいました。
僕にとって特に魅力的だったのは、就農初年度から経営が成り立つ見込みがあること、論理的に指導してもらえる環境があるということでした。家族がいるので、生計を立てられる仕事であるということが重要だったんです。
その後、会社勤めをしながら林業や自営業など、様々な仕事を調べましたが、大学院で植物を使った研究をしていたこと、生計を立てられる見込みがあると考えられたことから、最終的に農業を選びました。
移住までの流れ
伊豆の国市に決めた理由は2つあります。
1つ目は、伊豆の国市の就農支援が充実していたためです。就農に関する研修をしているところは色々ありましたが、実際に就農した後、生活していく見通しを立てられると思ったのは伊豆の国市だけでした。その理由が農地と販路の確保です。
本来、就農するにあたっては自分で農地を探す必要があります。しかし、全く知らない場所で農地を借りるのは容易ではありません。静岡県では就農希望者に対し「新規就農者(ニューファーマー)養成研修」を実施しているのですが、伊豆の国市の場合、この研修の受入先農家が候補地となる農地を探してくれるので安心できます。
また、僕の場合は収穫したミニトマトの全量をJA伊豆の国に出荷しています。他の地域のニューファーマーの中には直売や自力で販路開拓されている方もいましたが、個別販売なので価格や経営が安定するまでには何年もかかってしまいます。一方、伊豆の国市には受入先農家や先輩ニューファーマーがたくさんおり、伊豆ミニトマト委員会という生産者組織を作っているので、共同販売という形で出荷することができます。それにより安定した収益を見込めるため、現実的な就農計画を立てることができました。
2つ目は、大学院時代の生活や「しずおか新規就農チャレンジ体験」への参加から、伊豆の国市の土地柄や気候風土などが分かっていたことです。
そのころには長女も生まれていたので、全く見ず知らずの土地へいきなり行くというのは、とてもハードルが高いと感じました。その点、伊豆の国市は温泉や遊ぶ場所も近場にあり、住環境もすごく良いところです。近隣市町に行けばショッピングモールもありますし、車があれば買い物にも困りません。そのため、就農するなら伊豆の国市が良いと思いました。
「しずおか新規就農チャレンジ体験」で受け入れてくれたミニトマト農家の方の影響が大きかったです。現在の僕の親方ですね。
親方の説明はとても論理的で、元々研究職を目指していた僕にとっては受け入れやすい考え方でした。面倒見がよく、栽培技術から経営方法まで具体的に説明してくれたので、就農後の生活を想像しやすかったことがミニトマトを選んだ理由です。
一番は家族と過ごす時間が増えたことですね。
就農する前は、子どもが起きる前に出勤し、子どもが寝た頃に帰ってくるということが多く、なかなか家族との時間を持つことができませんでした。今は子どもがハウスに来て遊んでいることもありますし、特に長男はまだ入園前なので毎日僕と一緒にいます。
もう一つは、農業という仕事柄、休みがかなり少なくなったことです。
とはいえ、誰かに指示されて行う仕事ではなく、自分のやった分だけ成果につながる仕事です。また、休憩も自分のタイミングで取れるので苦ではありません。繁忙期は深夜まで作業することもあり、大変は大変ですが、会社勤めより自分に合っていると思います。
移住前と後の生活、比べてみました
縁もゆかりもない土地から移住してきたので、最初は地域になじめるか不安だったのですが、みなさんがすごく優しくて、来て本当に良かったなと思いました。
今住んでいるところは元々農家の多い集落でしたので、就農したという面でも、受け入れてもらいやすかったのかもしれません。
近所へミニトマトを差し入れに行くと、逆にイチゴや野菜をいただくこともありますし、子どもをかわいがってくれるので助かっています。
(奥様より)
医療費が高校生まで無料なのがありがたいですね。予防接種の予約に困ることもないですし、幼稚園にもスムーズに入れました。
ただ、子どもと遊ぶのに遊具のある公園が少ないので、狩野川リバーサイドパークのように遊具のある公園をもう少し増やしてほしいですね。やっぱり子どもは遊具で遊ぶのが好きですし、遠出して遊具のある公園に行くこともあって、せっかく整備された公園があるのにもったいないなと思います。
(奥様より)
私も夫も実家が遠いので、子どもを預ける場合は一時預かりなどを利用することになります。一時預かりを行っている保育園が離れているので、その分預ける時間が長くなりますし、料金がかかるので、移住者向けに一時預かりへの補助があるとありがたいなと思います。
また、市指定のごみ袋が販売されているのが市内しかないんですね。近隣の市町でも購入できたら便利なのにと思うことがあります。
やっぱり富士山ですね。家からハウスへ向かう間、毎朝富士山が見えるところが好きです。ずっと静岡に住んでいる方にはあまり反応してもらえないのですが、きれいに晴れた日や雪化粧した姿が見られると、僕たち家族では盛り上がりますね。
特に、少し離れたところから見ると、ハウスの三角屋根と富士山が並ぶ姿が見られるので、とても写真映えするなと思っています。
新規就農にあたって一番不安な点は経営が成り立つのか、生活できるのかだと思います。
その点、伊豆の国市では数多くの新規就農者が家族を養って生活しており、就農後に家を建てている方もいます。僕自身、今は3人の子どもを抱える父親ですが、就農する以前はそんな余裕はありませんでした。農業は自営業なので不安定な面もありますが、どの程度の収入を得られるかは自分の努力次第です。
就農に興味がある方、まずは伊豆の国市の農業について調べてみてください。伊豆の国市には、自分のがんばり次第ではありますが、稼げる農業と就農への道筋があります!
直接話を聞きたい方がいらっしゃいましたら、市を通じてご連絡ください。
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